きたむら行政書士事務所

永住権の条件(就労ビザをお持ちの方)

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永住権の条件(就労ビザをお持ちの方)

永住権の条件(就労ビザをお持ちの方)

永住権の条件

(就労ビザをお持ちの方)

就労ビザをお持ちの方が永住権を取得するために必要な条件として、以下の4つの条件があります。

①居住条件、②年収条件、③税金・年金・健康保険、④その他の条件

この記事では現在、就労ビザをお持ちの方が永住権を取得するために必要な条件について、詳しく解説します。

目次

    就労ビザとは

    就労ビザとは日本で就労が認められている下記の19種類のいずれかの在留資格をいいます。
    このうち、⑦高度専門職ビザ、⑧経営・管理ビザをお持ちの方の永住権取得条件については、別記事で解説しています。

    外交
    公用
    教授
    芸術
    宗教
    報道
    (高度専門職)
    (経営・管理)
    法律・会計業務
    医療
    研究
    教育
    技術・人文知識・国際業務
    企業内転勤
    介護
    興業
    技能
    特定技能(1号、2号)
    技能実習(1号、2号、3号)

    永住権に必要な居住条件

    引き続き10年以上日本に在留し、このうち就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上日本に在留していること。

    • 「引き続き10年以上日本に在留し」とは、在留資格が途切れることなく日本に在留を続けることをいいます。母国に帰国したり海外出張などで、一度の渡航で3か月以上出国した場合や、1年間に合計180日以上日本にいない場合は、在留期間がリセットされることに注意が必要です。
    • 「就労資格又は居住資格をもって5年以上日本に在留」とは、永住申請時から直近5年間継続して、上記の就労ビザを持ち就労しているか、または「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」などの居住系ビザを持って日本に在留している必要があります。この間に転職は問題ありませんが、転職活動で無職の期間が長い場合は在留資格に見合った活動をしていないため条件を満たさないと判断されることがあります。
    • 在留資格が「技能実習(1号、2号、3号)」または「特定技能(1号)」の場合は、在留年数に含まれますが、就労年数には含まれません。特定技能(2号)は在留年数および就労年数のいずれにも含まれます。
    • 在留資格が「留学」の場合は、留学生が卒業後に就労ビザを取得して引き続き日本に在留した場合は、留学の期間は在留年数に含まれます。例えば、日本語学校2年+専門学校2年+技人国ビザ6年の場合は在留年数と就労年数の両方の条件を満たします。

    永住権に必要な年収条件

    年収が300万円以上あり、さらに扶養家族1名あたりプラス60~80万円必要(確認対象期間5年)

    • 年収については具体的な金額は公表されていませんが、「日常生活において公共の負担となっておらず、将来において安定した生活が見込まれることが必要」とされていることから、生活保護を受けておらず、目安として上記年収程度が必要といわれています。確認対象期間中に年収が足りない年がある場合や、将来において安定した生活が見込めないと判断された場合は許可されません。
    • 転職して収入が減った場合は、安定した生活とはまだいえないと判断される恐れがあるため、最低でも1年以上経過した後、永住申請することをお勧めします。
    • 申請人だけでなく世帯単位で見た場合、安定した生活を続けることができると認められる場合これに適合するものとして扱われることがあります。また収入だけでなく、預貯金や不動産などの資産なども考慮して総合的に判断されます。 

    税金・年金・健康保険について

    住民税の未納、延納がないこと(確認対象期間5年)

    住民税の未納や延納がないことの証明が必要です。会社の給与から天引きされていない期間がある場合は、納付期限を守って支払いをしたことを証明するために、領収書を保管しておくことや、銀行口座からの自動引き落としの場合は、銀行通帳の記帳を忘れずに行うことが必要です。

    年金の未納、延納がないこと(確認対象期間2年)

    公的年金(国民年金や厚生年金)の加入と未納や延納がないことの証明が必要です。国民年金の場合は領収書も保管しておくことが必要です。

    健康保険料の未納、延納がないこと(確認対象期間2年)

    健康保険(国民健康保険や会社の健康保険)の加入と未納や延納がないことの証明が必要です。国民健康保険の場合は納付証明書と領収書の保管が必要です。

    国税の未納がないこと

    源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税および復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税の未納がないことの証明が必要です。税務署で発行される納税証明書(その3)の提出が必要となります。

    <ご注意>
    上記確認対象期間に税や保険料の未納や延納があった場合は追納しても認められず、不適合となります。確認対象期間を過ぎた後、申請することとなります。


    その他の条件

    最長の在留期間を持っていること

    現在、有している在留資格の在留期間が、最長の在留期間であることが必要です。就労ビザの在留期間は主に1年、3年、5年のいずれかになります。この場合5年の在留期間が最長となりますが、当面の間、在留期間「3年」を有する場合も、「最長の在留期間をもって在留している」ものとして取り扱われます。

    刑罰を受けたり、交通違反を繰り返していないこと

    • 日本国の法令に違反して、懲役・禁固又は罰金に処されたことがないことが必要です。処罰されたことがある方は、処罰後に一定期間が無事に経過すれば許可になる可能性があります。一定期間とは、懲役と禁固の場合は刑務所から出所してから10年以上を経過(執行猶予の場合は、猶予期間が満了してから5年以上経過)することです。罰金・拘留・科料の場合は支払い終えてから5年以上経過することで、日本国の法令に違反して処罰されたものとしては取り扱われません。
    • 駐車違反や一時停止違反など軽微な交通違反でも繰り返し行っている場合は永住許可されません。一般的には過去5年間に3,4回程度以上行っている場合は不許可になる可能性が高いです。飲酒運転や無免許運転の場合は軽微な違反ではなく前項に該当します。
    • 配偶者や子が家族滞在ビザや留学ビザで資格外活動許可を得てアルバイトをしている場合で、週28時間を超えてオーバーワークをしていた場合は不許可となります。この場合は3年以上経過が必要といわれています。

    身元保証人がいること

    • 身元保証人になれる人は、日本人か、外国人の場合は「永住者」の方で、安定した収入があり、納税をきちんとしている方でなければいけません。身元保証人の年収の目安として、概ね300万円以上あるとよいです。
    • 身元保証人の保証の内容は滞在費・帰国費用・法令遵守であり、連帯保証人とは違い、基本的に経済的な賠償は含まれておりません。入管法上の身元保証人とは道義的責任であり、法律的には責任は負いません。

    終わりに

    • 永住許可申請は審査期間が6か月~1年かかるケースもあり、申請中に現在の在留期限を迎えてしまうことがあります。この場合は現在の在留資格の在留期間更新許可申請が必要となりますのでご注意ください。
    • 永住許可申請は許可率が50~60%と低く近年審査が厳しくなっています。永住条件を満たすことを示すための適切な資料とポイントを押さえた理由書の作成が必要です。

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    <執筆者>
    外国人永住ビザ申請サポート
    申請取次行政書士 北村重男
    お問合せ:https://eijyuu.com/contact/


    永住権を得るために必要な条件

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