国際結婚で永住権を取得するための条件とは
この記事では、日本人または日本に住む外国人と国際結婚した外国人の方が、日本の永住権を取得するための条件について解説します。国際結婚した外国人の方がもつ在留資格はおもに次のものがあります。
①「日本人の配偶者等」ビザ :日本人と国際結婚した方
②「永住者の配偶者等」ビザ :永住者ビザを持つ外国人と結婚した方
③「家族滞在」ビザ :就労ビザを持つ外国人と結婚した方
④ 就労ビザ :自ら就労ビザ(技人国や技能など)で滞在する方
この記事では、現在お持ちの在留資格別に、国際結婚した外国人の方が永住権を取得するための条件について詳しく解説していきます。
目次
①日本人の配偶者の方
配偶者ビザを取得するには、婚姻手続が法的に適正に済んでいて、実態を伴なった婚姻が必要です。母国で婚姻手続をした場合は、母国で婚姻証明書を取得しておきましょう。日本で婚姻手続をした場合は、婚姻届受理証明書を取得します。配偶者ビザを申請する際はこの証明書が必要となります。「実態を伴った婚姻」とは同居し、互いに協力し、扶助しあって社会通念上の夫婦として共同生活を営むことが必要です。また、合理的な理由がない限り、同居して生活していることを要します。
日本人の配偶者ビザをお持ちの方が、永住権を申請する場合の申請条件は、まず、居住条件については「実態を伴った婚姻が3年以上経過し、かつ引き続き1年以上日本に在留していること」が必要です。海外で結婚して3年以上経過し、かつ日本に移り住んで1年以上経過した場合でも大丈夫です。ただし、ここでも「実態を伴なう」ことが必要です。次に年収条件については、原則として申請者または本体者(日本人)の年収が300万円以上あることが必要です。年収額は、申請人と本体者の年収を合算することもできます。この他の条件として、税金、年金、健康保険証の未納延納がないことや犯罪歴がないことが必要です。
詳細については、別記事でも詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
②永住者の配偶者の方
永住者の配偶者の方が、永住申請する場合の条件や手続きは、基本的に日本人の配偶者の場合と同じです。つまり、居住条件については「実態を伴った婚姻が3年以上経過し、かつ引き続き1年以上日本に在留していること」が必要です。海外で結婚して3年以上経過し、かつ日本に移り住んで1年以上経過した場合でも大丈夫です。ただし、ここでも「実態を伴なう」ことが必要です。次に年収条件については、原則として申請者または本体者(永住者)の年収が300万円以上あることが必要です。年収額は、申請人と本体者の年収を合算することもできます。この他の条件として、税金、年金、健康保険証の未納延納がないことや犯罪歴がないことが必要です。
詳細については、別記事でも詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
③家族滞在の方
就労ビザを持つ方(本体者)と結婚した外国人の方で、本体者の扶養家族となる場合は、家族滞在ビザを取得することができます。家族滞在ビザの方は、資格外活動許可をとることにより、週28時間以内で働くことができます。家族滞在ビザを持つ配偶者の方は、本体者の永住権申請と同時に永住許可申請を行うことができます。この場合において配偶者の方の居住条件は、上記①、②の方と同様に「実態を伴った婚姻が3年以上経過し、かつ引き続き1年以上日本に在留していること」となります。これは、本体者が永住許可された場合、配偶者の方は、永住者の配偶者と同等と見なされるからです。もし、居住条件を満たさない場合は、家族滞在ビザから永住者の配偶者ビザに変更が必要になります。年収条件については、本体者の年収で審査されます。税金、年金、健康保険証の未納延納がないこととや犯罪歴がないことについては、上記①、②と同様ですが、住民税については確認対象期間が5年間となります。また、週28時間を超えて就労していた場合(オーバーワーク)は、不許可となりますのでご注意ください。
詳細については、別記事でも詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
④就労ビザの方
結婚していても、技術・人文知識・国際業務ビザや技能ビザなどの就労ビザをもって在留することも可能です。就労ビザをお持ちの方が、永住許可申請をする場合の居住条件は、引き続き10年以上日本に在留し、このうち就労資格又は日本人の配偶者や永住者の配偶者などの居住資格をもって引き続き5年以上日本に在留していることが必要となります。永住権取得を目指すのであれば、日本人の配偶者や永住者の配偶者などの配偶者ビザに切り替えられるのであれば、その方が早く申請条件を満たすことになります。次に年収条件については、年収が300万円以上あることが必要です。この他の条件として、税金、年金、健康保険証の未納延納がないことや犯罪歴がないことが必要です。
詳細については、別記事でも詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
終わりに
国際結婚によって日本に暮らす外国人が永住権を取得するためには、さまざまな手続きと書類が必要となります。しかし、その内容や手続きの流れが分からず困っている人も少なくありません。行政書士などの専門家が支援することで、スムーズな申請ができるようになります。永住権は、日本で暮らす外国人にとって、安定した生活や、地域社会での参加など様々なメリットがありますので、必要に応じて専門家の支援を受けつつ、申請を行っていくことがよいでしょう。
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<執筆者>
外国人永住ビザ申請サポート
申請取次行政書士 北村重男
お問合せ:https://eijyuu.com/contact/
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